あなたは会社の中で
人が殴りあう姿
を見たことがありますか?
あなたは会社の中で
警備員に取り押さえられた人
を見たことがありますか?
これはある出向先で起きた
修羅場
を書いていきたいと思います。
あなたもこういう経験ありませんか・・・?
私がIT企業に入社して実際に体験した修羅場 『乱闘』
私はある某銀行システム会社へ出向していた時のことです。その銀行はシステムのリプレイスを検討しており、『現システム調査及び次期システム向け資料作成』というよくわからない案件で人を募集していました。
たまたま私は次の現場を探している状態で、営業もダメもとでとりあえず・・・ということでこの案件に応募していたようでした。
数日後、営業から連絡があり、「銀行案件の話しが通ったから銀行システム会社に面接に行くぞ!」と言われました。
そして銀行システム会社へ行き出向面接を行いました。
(銀行担当者)石井「それでは面接を始めます。では今までの職歴について聞かせて下さい。」
私は今までの職歴(ITオペレータのみ)を話しました。
石井「わかりました。ちなみに銀行システムの経験はあるのでしょうか。」
私「ありません。」
石井「わかりました。まぁ多分大丈夫でしょう。」
出来るか心配だなーと思っていましたが、なぜが面接も通り晴れて銀行システム会社へ出向が決まりました。
銀行システム会社に出向初日
銀行システム会社出向初日に今回の案件のメンバー紹介が行われました。私以外にも別会社から来た出向者が10名程度いてそれぞれが挨拶をしていきました。
それぞれが緊張した面持ちで話している中、一人だけ
山田「えー。どうも山田っていいます。みなさんよろしくお願いしますね。この案件成功させましょー(ヘラヘラ)」
完全にふざけているやつがいました。
明らかにやる気のない佇まい、適当な話し方、ヘラヘラとした態度・・・
この案件の担当者兼リーダーである石井さんがあまり気の強い人ではない為、完全になめていたようでした。
仕事が始まって
どうやら私以外にも銀行のシステムに携わっていた人はおらず、1からシステムについて学んで行くような形になりました。
簡単なシステムの仕組みからソフトの使い方、調査方法を他の人が学んで行く中、山田は喫煙室ばかりいき、あきらかに学ぼうという気がないようでした。
そして、ある程度動かし方が分かったところで銀行システムの調査作業が始まりました。
このシステムはJCLを使用しており各バッチ処理を単体で流して動作を確認、そして新システム用にバッチを書き替え再度実行。といった流れになってました。
各担当ごとにある程度の数が割り振られており、毎朝結果を報告して確認するといった形で進んでいきました。
※JCLイメージ図
スケジュール遅延。そして・・・
私はJCLを全く使ったことがなかった為、当然スケジュール通りには進みませんでした。他の人も同様のようで徐々に残業時間が増えていきました。
ただ山田だけはスケジュール通りに進んでいるようで
常に定時で帰っていました。
徐々にJCLにも慣れてきて他の人達もスケジュールの遅れを取り戻してきました。
ある朝の報告会終了後、山田が会議室に呼ばれてました。
山田は態度は悪いがスケジュール遅れもなく、有能な人なんだろうと思っていたのですが、、、
いきなりそれは起きました
怒号の会議室
私たちが席について仕事をしていると山田が呼ばれた会議室から大声で言い合っている声が聞こえます。なにかシステムについて議論をしているのかと思った時―
山田「てめえ!!許さねえぞこら!!」
と言ったと同時に
会議室から物音がひどくなりました。
私たちはすぐ会議室のドアを開けるとそこには―
掴みあって殴りあっている石井さんと山田がいました。
すぐに止めたのですが、両社とも顔は少し腫れていたようです。ただ山田の方はまだ暴れていた為、複数人で取り押さえていました。
その後誰かが呼んでくれた
ビル警備員が来て山田を取り押さえていました。
乱闘後
これは石井さんから聞いた話しですが、
毎朝やっている報告会では口頭で昨日の処理数と残数、問題点等を話しており、山田は嘘を言い続けていたようです。実際の処理数チェックは石井さんがまとめて週1回チェックしていたようです。
その時に山田の実際の処理数と報告時の処理数が合わない為、一度話しをしたそうです。
その時は、
山田「事情があって遅れたので後でまとめてやります!」
と言った山田を信じ一旦待つことにしたようです。
しかし翌週になってみても処理数の差が埋まらずさすがに頭にきた石井さんは山田を会議室に呼んで問い詰めたそうです。
石井「いつになったら処理数の差が埋まるんだ!!君は嘘の報告をしているじゃないか!」
山田「いやーあの。それは・・・」
石井「今後も続くようだと君の会社にクレームをいれるからな!!」
山田「おい。調子にのってんじゃねえぞ!」
石井「なんだその態度は!?これはもう契約を切ったほうがいいかな!?」
山田「てめえ!!許さねえぞこら!!」
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この後、山田はもう二度と来ることはありませんでした。結局山田を抜かしたメンバーでこの案件を乗り切り私はまた別の現場へといくことになりました。
如何でしたでしょうか、ここに書いてある名前や会社は架空のものです。
皆様もお気を付けください。